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先日このブログで書きました通り、11月の一宮でのイベントに向けてサンプルの靴を製作しています。 今回は、簡単に前回の続きをご紹介します。 前回は、ラスティングが終わったところまででしたが、今回はその続きでウェルティングです。 ハンドソーンウェルテッドの靴の製作では、ウェルトを手作業で縫い付けます。 なのでハンドソーンウェルテッドというわけですが、糸の先に針を取り付ける必要がありまして、それをブリストルと言い、私たちの場合は釣り糸を使ってこのような形にしています。 ウェルティングは、片足約1時間弱黙々と作業を進めます。 少し進みました。 だいぶゴールが近づいてきました。 両足のウェルティングが終わり、こんな感じに仕上がっています。 前回も書きましたが、実際に作業をする時間だけをカウントするとそれほどたいした時間にはなりません。 ですが、じつは靴を作る作業は下準備がものすごく大変で、例えば今回のウェルティングにおいても、糸を作る作業では糸に松脂のワックスを塗り、布でしごいて内部まで浸透させ、最後に表面にビーズワックスを塗るという手間のかかりようです。 靴づくりでは材料を使うというよりは素材を加工して材料にしてから作業ということになりますので、なかなか大変です。   ともあれ、11月のイベントでは靴を作る作業の一部も見ていただこうと考えていますが、 私が最も見ていただきたい、もしくは知っていただきたいのは、単にモノが出来上がっていくという工程ではなく、私たちは手を抜かずにしっかりと正しい方法で製品を作り上げているということと、 しっかりと作り上げられた製品はここが違うというその「ここ」です。 一般のユーザーの方々にすれば、見栄えが良いとちゃんと作られていると思ってしまうこともあるかもしれませんが、 殆どの製品はコストダウンをやり過ぎるくらいにやっていて、良いと思って買ったのに結局はあまり良くなかったという経験もあるはずで、 ではそれを見分けるにはどうしたら良いのか、どこを見たらよいのかということを知っていただきたいのです。 価格が高くて良いモノは当たり前、安くてダメなものもまぁ当たり前、 安くて良いモノに出逢えればラッキーですが、 世の中には高くてもダメなものもあるのです。 そんなハズレくじを引かないためにも、今回のイベントでクリエーターたちがしっかりと作る製品を見ていただき、説明を聞いていただき、賢くモノを選んでいただきたいと思います。 ちなみに、今回出展するクリエーターたちは、みんな小さい規模で製作しているため、基本的にコストダウンという概念がありません。 コストダウンをして利益を少し多く上げるなら、多少損をしても良いモノを作ってお客様に気に入っていただいて、また買いに来ていただきたいと考えているクリエーターたちです。 コストダウンは、生産数が少ない場合にはそれほど大きなメリットはありませんからね。   こちらは、私が11月の一宮でのイベントの時にラスティングの実演をする予定の靴です。 革を縫った状態のモノから、靴らしきものに変化していく様子をぜひ楽しんでいただきたいと思います。 実演しながら話しかけていただいてOKですので、質問等ございましたらその場でどんどん投げかけてください。     ★★★お知らせ★★★ 11月11日(土)と12日(日)に愛知県一宮市にて、 クリエーターの仕事をその場で見ていただき、クリエーターたちとのコミュニケーションを目的としたイベントを開催します。 詳細はコチラをご覧ください。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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