昨日、打ち合わせのために、一宮のRe-TAiLさんを訪れました。 一宮は昔から尾州繊維の産地で、たくさんの織物の工場があったそうです。 その絡みもあって、Re-TAiLさんにもたくさんの生地があり、私はたくさんの素材に囲まれた場所に行くと、とっても嬉しくなります。 服のパターンが作れて、服を縫うことができたら、どんなに楽しいことだろうって思います。 私は靴のパターンを作ることはできても、服のパターンは全くわかりません。 パターンをどんなふうにいじったら動きやすくなるのか、どれくらいのクリアランスがあればよいのか、立体的に縫い上げるときには、どんなふうにしたらよいのか、とっても興味があります。 そういう部分においても、作り手の方々によって考え方が違っていたりして、アプローチの仕方が全く違うのでしょう。 大変興味深いです。 靴の場合は、時々勘違いされるのが、良いラストなら良い靴ができると思われていること。 これ、全然違うとは言いませんが、どんなにラストが良くてもそのほかの部分が良くないと履きやすい靴にはなりませんし、足に合っていないモノでは良い靴とは言えません。 もしくは、手間のかかる製法なら、履きやすい靴ができると思われていること。 これも同様で、製法だけでは良い靴は作れません。 靴の場合、こまかいことを言ってしまうとキリがないのですが、 大まかに言えば、足に合ったラスト(木型)、目的にあった素材、ちゃんと作られたパターン、正確なミシン、正確なラスティング、そして正確にウェルトをかけること(ウェルテッドの靴の場合)、 これでも十分に細かいですが、それらが全てそろって良い靴になります。 なぜなら、靴は履いて歩くためのモノです。 履いてその場に立っているだけなら、それほど難しいモノにはならないのですが、履いて歩くことで足をどのようにホールドするか、どれくらいの力でホールドするかという動きを考える必要があり、 さらには永く履いていただくうえで、いかに型崩れなく履いていただくか(型崩れをするとホールドが悪くなります)ということが必要になり、 そのためにはラスティングの際に革を引く方向と引く力も、じつは本当にとっても大切な要素となります。 ラスティングでは、天然由来の革ですから全てが予定通りにならないわけで、だからこそ少量生産ゆえに時間をかけて丁寧に作れるということは、靴の良し悪しに大変大きな影響を及ぼすことになります。 それだけでも大量生産と少量生産の違いがはっきりしていて、素材を丁寧に裁断し、丁寧に縫い上げ、丁寧にラスティングをした靴は、ちょっと履いただけでその違いを実感していただけるはずです。 ★★★お知らせ★★★ 11月に愛知県一宮市にてイベントを開催します。 日頃から自らの手で作り出している実践的なクリエーターが集結して、パフォーマンスや商品の販売をします。 詳細はコチラをご覧ください。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。
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■ 高山純一 ■ Shoe Republic の代表及びクリエーターとして靴の製作を担当しています。 |
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