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チャッカブーツ

今日は、2件の納品がありました。 1件目のお客様は、埼玉県にお住いのHWさんです。 じつは、HWさんのご主人が私どものお客様で、今回完成した靴はご主人からのプレゼントなのだそうです。 早速履いていただきました。   今回完成したのは、ライトブラウンの型押しの革を使ったチャッカブーツです。 それにしても、今日はとても穏やかな一日でしたので、日差しが小春日和っぽさを感じさせますね。 初めて履いていただいたシューリパブリックのチャッカブーツのご感想は・・・、 「こういうものなんですね。確かに、今までの靴と比べると、横の押さえがしっかりしている感じがします。」 とのこと。 そうなのです、じつはどんなに足に合わせたオーダーメイドの靴でも、革がある程度なじむまでは硬さが残り、履き初めからすごく履きやすいということはあまり感じられないケースが結構あるのです。 ですから、これから1ヶ月くらいかけて少しずつ靴を馴染ませていただいて、靴を成長させてあげていただければ良いと思います。   それにしても、今日履いていらっしゃったパンツが、このチャッカブーツに似合っていますね。 とても素敵です。 HWさん、ぜひ靴をたくさん履いてあげてください。 今日はありがとうございました。 靴のスペック デザイン: チャッカブーツ レザー: キップ型押し ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRLA+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ポニークラブ

今日は、急遽午前中をお休みにして、ウチの小学生の娘が週末に行っているポニークラブへ行ってきました。 ウチの娘は今年の4月からポニークラブへ通い始め、もう半年くらい経ちます。 なのに、私はまだ一度も見学に行ったことがなくて、さすがに娘に申し訳ないので、今日行くことにしました。 ポニークラブとは、お隣の茨城県の古河市にあるネーブルパークの中にある施設で、いわゆる上流階級(?)の方々の乗馬とは違って、ポニーたちのお世話から始まって、地域に貢献するサークルのようなものです。 指導をしてくださる先生と、子供たちとで運営しています。 子供たちは、いくつかのグループに分かれていて、ポニーに乗れる日とお世話をする日、そのほかにイベントなどのお手伝いをする日などがあるようです。 私は以前に一度だけポニークラブのバーベキューにお手伝いに行ったことがあって、先生たちも子供たちもとても雰囲気が良いという印象があります。   春には桜が満開になるというネーブルパークですが、今日は寒々しかったです。 そのネーブルパークの中には、このようにポニーたちがいます。 朝礼が終わり、子供たちはそれぞれの持ち場へ行き、自分の仕事を自ら探して働いています。 ここにいるポニーたちは、とっても幸せそうに見えます。 ここにいるポニーたち。 みんなそれぞれ性格が違って、一頭一頭を観察しているととっても面白いです。 ちなみに、こちらが最年長のルイス。 1984年生まれで、人間でいえば90歳くらいに相当するそうです。 じつは、ちょっと前にこのルイスが急に体調を崩し、先生たちが交代で泊まり込んでルイスの様子を見守っていました。 子供たちもみんなルイスのことが心配で、学校から帰ってきてからポニークラブに様子を見に行く子もいたようです。 でも・・・、 幸いなことにルイスは体調がだいぶ回復し、ご飯も食べられるようになったようです。 よかった、よかった。 こちらは、きんちゃん。 ひとりで「ヒヒーン、ブルブルブル・・・」 と言っていました。 ポニーって、思っていたよりも大きな子もいれば、このきんちゃんはちょっと大きな犬程度しかありません。 いや、それはちょっと極端ですね。 もう少し大きいです。   普段、職場に行って仕事をするような生活だと、なかなか動物と触れる機会がありません。 でも、このポニークラブでは、まるでポニーたちが家族であるかのように同じ時間を過ごすことができ、口がきけないポニーたちのお世話をし、たくさんのことを学べます。 動物って、人間を癒すためのものではなく、共存するべきものであるはずです。 そんな、単なるペットとの違いも実感できる場所なのだろうと感じました。   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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革のスワッチ

カテゴリー: Leather:革入荷情報

スワッチ

靴の業界で、カットした素材のサンプルのことを「スワッチ」とか「カット見本」などと呼んでいます。 スワッチについて調べてみたら、まぁそういう意味のことが書いてありましたが、改めてみるとあの時計スウォッチと同じスペルじゃないですか! ちょっと驚きです。 そんなスワッチが革問屋さんから届きました。 この業界では、こんな感じに革の端っこを切って、スワッチとして使います。 それじゃ、あまりたくさんスワッチをとったら革がなくなってしかうのではないかと心配するかもしれませんが、一般的にはそんなにたくさん同じ革からスワッチをとることは稀で、 革問屋の営業さんもちゃんとわかっていて製品には使えなさそうな部分を切ってくれることがほとんどですので、さほど影響はないと言って良いと思います。 スワッチはちょっと革のサンプルがほしい時にもらってくるものですが、そうではなく今年の新商品の見本帳というのがあって、こちらは取引先に配るようにちゃんと革を用意してカタログのようなものを作ります。 こんな感じです。 でも、こんなに小さな見本では革の質感などがいまいち良くわかりません。 結局、必要なスワッチをもらってしまいます。   さて、今日届いたスワッチは、私が以前から探していたもののイメージに非常に近いものです。 というのも、偶然にも複数のお客様から同じようなご要望やご提案を頂きまして、 「カチッとした服に合わせるような靴ではなく、ややアメリカンなカジュアルに合わせられるような靴がほしいのですが・・・。」 とのこと。 かといって、レッドウィングのようなブーツを作るのではなく、私のイメージはDr.Marten’sのオイルレザーを使ったブーツです。 私も何足か所有したことがありますが、雰囲気はブリティッシュですのでカジュアルと言っても多少は上品さがあって、それでいて革ジャンやいわゆる私たちがイメージするカジュアルなスタイルに良く合いそうなものです。 少し前に流行ったモッズコートなどにも合いそうですし、プチミリタリーというか、スニーカーを卒業した大人が履くカジュアルとでも言うのか、まぁそんなものです。 なので、ソールもタンクではなく、もう少しマイルドなものが合いそうなイメージだと思います。 さほどハードなものではありませんので、ジャケットやツイードのコートに合わせていただくこともOKだと思います。 そのような靴やブーツを作るための革のサンプルが、今回送っていただいたスワッチなのです。   色は8色あるようですが、私が発注したのは送っていただいたスワッチの中で左のネイビーと、右ふたつワインとチョコです。 こういう雰囲気の靴は、いわゆるビジネスシューズではちょっとかしこまり過ぎてしまうような時に履いていただくもので、シュリンクやスウェードの革と同じ方向性と考えていただいてよいと思います。 ただ、シュリンクやスウェードは好き嫌いがありますから、それ以外の選択肢を待っていた方には朗報ですね。 この革は、明後日の23日(日)に入荷の予定です。 革質は、プルアップと言って革を引っ張ると少し色がうすくなるような質感で、表面は素上げ調でオイルを含んだやや厚めの革です。 ザックリとしていますが、なかなか雰囲気があってキレイに仕上がりそうな感じです。 また、革のスワッチは仕上げをしていませんのでちょっと明るく見えますが、実際にはもう少し落ち着いた色に上がると思います。 是非一度工房へ見にいらしてください。 お待ちしています。   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ダイナイト

今日の午前中に、ダイナイトソールが到着しました。 月曜日に日通さんの国際貨物営業部から電話がありまして、すでに週末に成田に到着していたそうなのですが、その後諸々の手続きを経て火曜日に通関を通って、そして今日私たちの工房に運ばれて来ました。 いつもなら混載で来るのですが、今回はなぜか成田から直接チャーター便です。   毎度のことながら、ダイナイトが到着すると、もう大変です。 すべての箱を開けて、ひとつひとつ数が合っているか数えなくてはいけません。 ソールはまだ簡単に数えられますが、トップピースは箱に60足分(120個)がバラバラに入っているので、それだけで半日仕事です。   そんなダイナイトソールは、もう10年以上も私たちシューリパブリックのメインのソールとして君臨しています。 これだけ永く使っていると、その性格がいろいろと見えてきたりして、なかなか奥が深いソールだということがわかります。 まれに、ダイナイトは滑りやすいということを聞きますが、それはまだダイナイトを使いこなしていない証拠です。 ダイナイトソールは、まだ新しいうちはつま先側はセンターの凸の部分だけが接地するので、当然にμは十分ではありません。 特に、グッドイヤーウェルテッドやハンドソーンウェルテッドの靴の場合、ソールの底面に大きく丸みがついていますから、さらに接地面が限られます。 なので、初めの数週間は無理をしないように用心深く歩くようにして、その頃を過ぎるとセンターの凸はだいぶ削れてきて接地面も増え、さらにボトムフィラーのコルクも少しずつ潰れてくるので、底の面がかなり安定してきます。 この辺りからがダイナイトの本領発揮です。 ダイナイトは、慣れてくれば滑りにくく、耐摩耗性に優れ、衝撃吸収にも優れていますので、日常に履く靴のソールとして非常に適しています。 見た目だって、横から見るとレザーソールとほとんど厚さが変わらないので、変にカジュアルな雰囲気になることもありません。 それに、合成ゴムのソールですから、雨が降っても全く問題なしです。   実際には似たような商品や、いわゆる偽物も出回っていますが、このゴムのクオリティはダイナイトじゃないと出せません。 本当に気を遣わずに普通に履ける靴のソールとして非常に優れています。 今回もたくさん入荷したので、気兼ねなく使っていこうと思っています。   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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加須市郷土かるた

今日は水曜日なので、私たちシューリパブリックの工房はお休みです。 そして、このお休みを利用して仕入れなどのため、朝一で浅草へ行ってきました。 今日は思いのほか道が空いていて、浅草まで快適なドライブができました。   ところで、ウチの小学生の娘が最近学校でかるたをやっているとかで、これをやろうと言ってもってきたのがコチラ。 シューリパブリックの工房がある加須市の「郷土かるた」です。 じつは、加須市は2010年の3月に隣接する騎西町、大利根町、そして北川辺町と合併し、新たな加須市としてスタートしています。 なので、私たちにしてもこれまでは単に隣接する隣の町だったのが同じ市内になったわけで、それらの特産物などが加須市の特産物ということになって、やや親近感がわきました。 そんな合併を記念して作られた郷土かるたです。 このかるたを見ていると、私も知らなかったことがたくさんあったり、なかなか趣のある土地が近くにあることがわかります。 加須市の中でも南側にある旧騎西町は、イチジクや藤の花でゆうめいだったり、北側にあって利根川の向こう側に位置する旧北川辺町は、埼玉県でも有数の米どころなのだそうです。 そのほか、下総皖一さんは旧大利根町の出身だそうで、それにちなんで大利根地区では童謡を押しているようです。   シューリパブリックにお越しくださるお客様は、ほとんどが遠方から来てくださっていて、こうして改めて加須市やその周辺を見直してみると、ちょっとした観光やお昼ごはんにお勧めできるところが、思いのほかたくさんあることがわかります。 加須市やお隣の久喜市を合わせると、昔はなかったけれど最近になってできた素敵なお店がたくさんあります。 パン屋さんやカフェ、地元の特産品を買えるお店などなど。 決して都会ぶっているお店ではなく、ましてや地元の人たちがコジャレて行くわけでもなく、素直に素敵なお店が増えているのです。 先日、ウチの奥様と一緒にお昼ご飯を食べに行った鷲宮の「CHITACHITA」といカフェは、その日は若い女性たちで切り盛りしていて、気配りから中華鍋の振り方から料理のセンスから、すべて素晴らしくてまた行きたいと思えるお店でした。 さすがにこのような情報は郷土かるたには書いてありませんが、普通に生活していて伝わってくる情報ですので、お客様にもお伝えしたいと思っています。 都心からはちょっと離れていますが、気分転換の小旅行と目的地として考えると、とっても適しているところです。 私たちシューリパブリックの工房へお越しいただくときには、ちょっと早めに来て地元を軽く観光してみてはいかがでしょうか?   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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だし縫いは機械で

カテゴリー: Message:伝えたいこと

だし縫い

ウェルティングが済み、シャンクとボトムフィラーをセットして、ソールを仮留めしたら、次はだし縫いです。 だし縫いとは、ウェルトとソールをしっかりと縫う工程のことを指します。 靴の製法によって縫う靴と縫わない靴があり、その縫い方によっても履き心地や耐久性が全く異なります。 グッドイヤーウェルテッドやハンドソーンウェルテッドなどの製法はでは、製作においてはちょっと手間がかかりますが、 しっかりと縫って接合して靴をつくり上げるため、しっかり感や安心感があってさらに快適性も兼ね備えています。   私たちシューリパブリックで製作するオーダーメイド靴の製法は、ハンドソーンウェルテッドという、非常に古典的な製法です。 機械を使った大量生産以前の製法で、殆どの工程を手作業によって行うと言われていますが、私たちの場合、実はそれほど手作業にこだわっているわけではないのです。 ラスティング(つり込み)やウェルティングに於いては、履き心地に直結するので手作業で行いますが、だし縫いは履き心地に於いて機械で縫っても手作業で縫っても差がないと考えられますので、迷わず機械を使います。 と言うより、むしろ機械で縫ったほうがピッチが安定していて強度的にも優れていますし、手作業で縫うと両足で数時間かかるところが機械でしたらものの数分で終わるので、私は機械で縫うほうが合理的だと思っています。 そりゃ、手作業で行うだし縫いにはそれなりに味があるかもしれませんが、私が考える靴はあくまでも道具ですから、そうなるとコスト面も重要な要素になってきます。 作業工程に数時間の差が出れば、1時間あたりの工賃×数時間ぶんが靴の価格に乗ってしまいます。 それを負担するのはお客様ですから、そこをこだわらないお客様には機械縫いという選択肢があって良いと思います。   ということで、明日もだし縫いは機械で縫ってもらってきます。 だし縫いの機械は私たちの工房にもあるのですが、月に1度くらいしか使わないとなると、その調整や準備がなかなか大変でして、 それなら、仕入れのついでに専門の方に縫っていただいたほうがこれまた合理的ということになります。   昔は、ハンドソーンウェルテッド=手縫いの靴=機械を使わないで作る靴だったかもしれませんが、私はそのあたりにこだわりがないのでだし縫いもコバの削りもどんどん機械を使います。 ミシンだって普通に使いますし、漉き機だって使います。 トーパフ(つま先の芯)やスティフナー(カカトの芯)を作る時にも、端を薄くする際に漉き機を使っています。 クオリティが落ちないのであれば、作業効率のよい機械を使い、手作業でしかできない工程は手作業で行います。 これがコストとクオリティが非常に高い次元でバランスする商品に繋がると思っています。   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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良い革

カテゴリー: Message:伝えたいこと

革

良い革は?と訊かれて、ズバッとひとことで答えるのはとても難しいことです。 そもそも、革にはいろいろな特徴があって、 キメが細かい革や、耐久性のある革、雰囲気のある仕上げの革、靴にして履いた時に優しい履き心地の革、ツヤが出る革など、方向性はさまざまです。 これらの方向性の全てを高いレベルで満たしているものは、おそらく存在しないでしょう。 革は、たとえばカーフなどのようにキレイで繊細であるならば丈夫さの点で劣るなど、一長一短という性格を持っています。 つまり、良い革というのは、その目的に対してという前提が不可欠になります。   私たちシューリパブリックでは、日常に履いていただくための快適な靴を製作していますので、良い革といえばこの目的に適した範囲ということが大きな前提になります。 その上で、以前に扱っていたWindsorのような革は、耐久性に優れていて革のキメも細かいため、ビジネスに使うには非常に良い革であると言えます。 それに対し、ELBAMATTやVACCHETTAのような革は、オイルを含んでいて独特の雰囲気を持っていますので、ビジネス用ではなくカジュアルな雰囲気の靴には非常に良い革です。 そのような名の通った革は、比較的実績もあるので、良い革だと判断するのも難しくないと思います。 ですが、世の中には名の通っていない良い革がたくさんありまして、かつて私たちシューリパブリックがスタートした頃にはBugattiだってその頃は殆ど知られていませんでしたが、10年以上経って実績ができて良い革だと認めらられるようになりました。 また、とても強い個性をもって登場した革でも、実績を認められる前になくなってしまう革だってあります。 世の中の時代背景の影響で、素上げの革が良い革だったり、しっかりと仕上げがなされた革が良い革だったりすることもありますから、これも一概に決めつけることはできません。   まれに、少しでも良い革を使って・・・とおっしゃる方がいらっしゃいますが、実は良い革という基準はあってないようなものなのです。 10年荒っぽく履いても表面が割れてこない革が良いのであれば、安全靴に使うような厚いステアが良いですし、 簡単にキレイになる革が良ければ、表面の仕上げがしっかりとされているものが良いでしょう。 つまり、良いかわというのはあなたにとって良い革であり、あなたの目的にとって良い革であれば良いのです。 世の中のブランド志向や、どこかで聞いてきた情報には振り回される必要はなく、直感で良いと思ったものを選んでいただければOKです。 その時に、間違った選択をされないように、私たちのような専門家がいるわけです。 お客様のご希望をうかがって、それならこの中で選んでくださいという具合に、革の範囲を限定します。 カーフが良くてステアがダメということはなく、高い革が良くて安い革がダメということもありません。 せっかくのオーダーメイドですから、あなたの個性で目的に合った素材をお選びいただき、あなたらしい靴の仕様を決めてください。   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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バランス大切です

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話

カカト

少し前に購入した私の通勤用の自転車が、ちょっとずつパーツを変えてだいぶ馴染んできました。 自転車に限らず、大方のモノは使い手に合わせてちょっとでも調整してあげることで、とても使いやすくなります。 言い方を変えれば、買う時点で完璧ではなくても、気に入らないところが変えられる部分であれば、あとから自分ごのみにカスタムしてあげることで解決します。 まず、私が交換したのが、ハンドルのグリップ。 オリジナルのものは、もっと大きくて大福を押しつぶしたようなモノが付いていましたが、私はシンプルで細いもののほうが好みです。 その他、ブレーキのキャリパーが貧弱だったので、ブレーキシュー諸共交換しました。 さらに、ペダルやサドルなどはちょっと物足りないパーツがついていたので、家にあったものを付けてみました。 もともと、この自転車はスピードを出すつもりはありませんでしたし、移動距離は比較的短いものの、それでも安全で快適に走りたいので、 自転車のバランスを崩さないようにして、身体に触れる部分を中心にカスタムしました。 結果、なかなか乗りやすくなったように感じます。   さて、靴を作る上でもバランスはとっても大切です。 重量のバランスは、比較的パッと見てわかりやすい部分ですが、フィッティングのバランスにおいてはなかなか奥が深くて一筋縄ではいかないことだってあります。 確かに、カカトのホールドは靴のフィッティングの要のひとつではありますが、カカトばかりに頼ってはいけません。 たとえば、カカトを小さくしすぎて全方向からピタリと貼り付いてしまうようなフィッティングでは、靴の中で足が不快に感じてしまいます。 また、靴全体を考えて、ソールの屈曲が硬いようでは、甲やカカトに負担がかかりすぎてしまいます。 カカトのホールドは、スティフナー(カカトの芯)がしっかりしていることが大前提で、このスティフナーとカカトの形状と甲の押さえと、適度に屈曲するソールのバランスが重要で、これらのバランスが取れてこそ、しっかりと足をホールドする靴になるのです。 ちなみに、私たちシューリパブリックで使っているスティフナーは、革製で厚さは4ミリ強です。 もちろん端は薄く漉いていますが、それでもかなりしっかりしたものになります。 目的に対してこだわることは大切ですが、とことんが過ぎてしまうとバランスが崩れてしまいます。 スティフナーは硬いほうが良いけれど、硬すぎるのは良くないですし、カカトのホールドは良いほうが安定しますが、タイトすぎるとこれも良くないのです。 「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉がちょうど当てはまり、靴のフィッティングはちょっと足りないくらいのほうがリラックスして履けるという考え方もあります。   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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バイオレット

昨日入荷した革のご案内の続きです。 今日は、2枚の革をご紹介します。 まずは、暗いところで見ると一見黒にも見えてしまいそうな濃いネイビーの革です。 コチラの革はあまりクセがなく、革自体を見ればちょっとおとなしめの革になります。 最近、かなりネイビーが流行っていまして、殆どがちょっとオイルを含んでいたりシュリンクだったりと、ちょっと個性が強めなものが多く、 そのような革の場合は革を面で見せてあげるようなデザイン、つまりチャッカブーツとかギブソンブーツなどひとつのパーツが大きめのデザインがキレイにまとまります。 そのような革に対し、今回ご紹介する革はとてもベーシックなスムースですので、キャップを付けて穴飾りをつけてというように、革自体がおとなしいぶん、デザインやデコレーションで賑やかにしてもうるさすぎず、なかなか良い感じにまとまります。 そんな理由から、この革を使ったデザインのおすすめは、フルブローグやセミブローグです。 トリッカーズのカントリーブーツのようなイメージですね。 ちなみに、どれくらいの色味なのかの確認のため、黒い革と比較してみました。 ただ、実際にはもう少し色の差は少なくなっているように感じました。 デジカメって、ネイビーがやや明るく映る傾向があるように思います。 とっても深みがあって、とっても素敵なネイビーです。   そして、今回入荷した最後の革がコチラです。 シボのあるバイオレットの革です。 パープルではなく、バイオレットという表現がピッタリな色味ですね。 そして、シボがあることで派手になり過ぎないところがまたグッドです。 以前に、ELBAMATTで似たような色の革が入荷したことがありますが、あの革と比べるとこちらのほうがやや青みがかっています。 そして、ちょっと落ち着いている印象ですね。 どちらもステキですけど。 一般的に、バイオレットの革で作った靴なんてちょっと派手すぎてなかなか履けないのでは?と言われそうですが、いえいえどうして、これまでにご注文いただいた方々も普通に履いていらっしゃいます。 そして、この革で作る靴のデザインのおすすめはと言いますと・・・、 やっぱりチャッカブーツ、もしくはギブソンブーツでしょうか。 その他には、プレーンのギブソンシューズなども格好良さそうです。 春から夏にかけて、ちょっと短めのパンツなどに合わせて、それでちょっと派手めな靴下も履いてみるというのはいかがでしょうか? 女性だったらスカート似合わせるのは無限の可能性がありので、そのような合わせ方もステキです。   今回入荷した革は、どれも比較的しっかりしているものです。 ぜひ、いろいろイメージをして見てください。 入荷数は、各1枚ずつです。   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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革が入荷しました

カテゴリー: Leather:革入荷情報

グレーの革

今日は、時々お世話になっている革問屋さんのセールということで、ほかの用事もかねてひとっ走り浅草まで行ってきました。 ちなみに、革のセールと言っても売れ残った時代遅れの革を売っているようなセールではなく、一般的に革問屋さんのセールというのは、毎期ごとに大量に入荷する新商品のサンプルなどを格安で販売するというケースが多く、 さらに言えばサンプルの革というのは、革問屋さんがちょっとグレードの高いものを仕入れて靴メーカーさんに買ってもらおうとする見本なので、基本的に良いものがたくさんあります。 また、まれに何年か前のものもあったりしますが、ちゃんとわかっていて選ぶのであれば、思いのほか掘り出し物もあったりします。   今回は、日頃からお世話になっているトンリョウの安達さんと、京都で靴工房をやっている靴工房源の清原さんも同じ革問屋さんに行くということだったので、一緒に行ってきました。 革問屋さんのセールは13時オープンでしたが、入り口の前では10分前くらいからチラホラとセール目的の人たちが列を作っていました。 どんな革を買ったかは、後ほどご紹介します。 革を買って、川沿いのタリーズでちょっとばかり休憩。 最近の浅草は、アジア系の観光客の方が本当に多いです。   そして、今回仕入れた革(前編)です。 ちょっとおもしろいシボの革です。 色味的にはベーシックな茶色ですが、革の質感がなかなか面白いです。 そして、おそらくタンニンが入っているようですので、履きこむごとに風合いが増してきそうな革です。 革自体がそんなに大きくない上に若干傷が多いので使える部分はちょっと少なく、ざっと見たところでややぜいたくに使って2足分といったところですね。 こういう革は、キャップなどのないベーシックなデザインがキレイにまとまると思います。 プレーンのギブソンブーツ、ギブソンシューズ、チャッカブーツなど、デニムに合わせたりカジュアルなパンツに合わせるようなことを考えて、カジュアルテイストでありつつ少々上品な雰囲気というところを狙った靴が良いのではないかと思います。 Lストームのウェルトを使って、ソールも厚くして、全体的にボリュームを出してラフな感じに仕上げるのも良さそうですね。   もうひとつは、なかなか珍しいグレーとモスグリーンの中間色のような色の革です。 「モスグレー」ですね。 この革も、カジュアルな服に合わせるブーツ用にと思って選びました。 こういうモスグレーでしたら先ほどの革とはちょっと志向が違って、例えばツイードのジャケットに合わせるようなフルブローグのブーツとか、もしくはワンウォッシュのデニムに合わせるチャッカブーツなんて格好良さそうです。 私もそうなのですが、あまりキレイな雰囲気の靴だと、カジュアルなジャケットやジャンパーなどに合わせにくくなってしまうので、こういうラフな感じの革で作った靴を持っていれば、上着に対して幅広く対応できるように思います。 この革も、雰囲気はザックリとした感じです。 色の雰囲気がつかみにくいかと思いまして、黒い革のサンプルと比較してみました。 こうして比べてみると、やっぱりモスグレーです。 こちらのモスグレーの革は、6足分の入荷になります。 ぜひ、実物をご覧になって下さい。 いわゆるボックス調のため息の出るような革とは全然違って、革だけでみると若干迫力に欠けるかもしれませんが、靴になるとかなり映えると思います。 このモスグレーは、私個人的にもちょっと興味があります。   次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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