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ハンドソーンウェルテッド

初めから話がそれますが、今日お越しいただいたSさんがとても興味深いことをおっしゃっていました。 Sさんは、その話をとっても元気なご年配の方から聞いたそうなのですが、 「仕事には遊びが必要で、遊びはとことん本気で遊ぶ」 のだそうです。 つまり、仕事に対して100%の力で余裕なく取り組むのは良くない、ちょっとくらいの遊びがあって、余裕を持てるくらいが良いということなのでしょう。 それに対して、遊びは本気で遊ぶのが良いということです。 遊びは好きなことをやるわけですから。 とっても深いです。 私の場合は、仕事における遊びはおそらく十分すぎるくらいなのかもしれませんが・・・。   さて、これは以前から何度か書いていることなのですが、 私は、丸一日靴を履き続けても足が快適であるためには、靴自体がしっかりしていて十分な剛性があることが必要だと思っています。 例えるなら、シャーシがしっかりしているクルマとシャーシが弱いクルマのそれぞれで、長距離を移動したときの違いのようなものです。 クルマも人を乗せて移動するという点で、ある意味靴の似ていると考えられます。 クルマの場合、走っていれば少なからず路面からの衝撃が来ます。 その衝撃をタイヤやサスペンションだけで吸収するのはなかなか難しく、しっかりとした丈夫なシャーシがあってこそそれらが十分に機能すると聞いています。 もしシャーシが弱いと、路面からの衝撃がクルマ全体に伝わり、それに対して無意識に身体が構えてしまって、結局疲れてしまうのだそうです。 シャーシに十分な剛性があってしっかりとしていることで、サスペンションやタイヤがしっかりと機能して衝撃を吸収して、クルマ全体に伝わる衝撃が軽減され、結果としてクルマに乗っている人が疲れにくくなるというメカニズムなのだそうです。 クルマの場合は、厳密にいえばそのほかにももっとたくさんの条件が絡んできますが、大まかにいえばそういうことになります。   靴の場合も、似たようなことが言えます。 位置関係としては、靴の上に足が乗っていて、その足を靴がホールドしています。 このホールドするという、いわゆる靴と足との一体化も疲れやすいか疲れにくいかという要素の一つになりますが、今日は剛性に関してお伝えします。 上記のクルマの例と似ていて、足も路面からの衝撃が伝わってきます。 足の場合の衝撃は、歩くときの接地の時のモノがほとんどといえます。 もしかしたら、接地の時の衝撃は大したことないと感じるかもしれませんが、体重以上の重さが片足にかかるので、結構大変な負担になります。 その際に、靴の剛性がしっかりしていれば、靴が多少でも助けてくれますが、靴がフニャフニャだとしたら、それをすべて足が受け止めなくてはならないことになります。 まぁ、人間の身体は非常によくできているので、ここで言っていることは極論ではありますが、それでも靴の剛性の違いが足にかかる負担の違いに関係することは間違いありません。 そんな理由から、私たちシューリパブリックで製作する靴は、靴の後ろ半分の剛性を保つべき部分においては十分すぎるくらいに丈夫に作っています。 同じ理由で、土ふまず部分を極端に細くするベヴェルドウェストなども作っていません。 標準的なもので、これくらいの感じになります。 野暮ったいと言われるかもしれませんが、機能優先なのでこれでよいと思います。 こうして横から見ると、剛性が高そうじゃないですか? 金属のようなカッチカチではなく、あくまでも靴として必要な固さの剛性を高めています。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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