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ギブソンブーツ

今日のお客様は、東京都にお住いのDUさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 DUさんは、今回が初めてのシューリパブリックになります。   早速履いていただきました。 今回完成したのは、ライトブラウンの型押しの革を使ったギブソンブーツです。 DUさんは、このブーツの革をお選びになっているときに、 「これだ!」 と思ったそうです。 そんなふうにピンときたものは、だいたい間違いないようです。 これまで生きてきた大人の勘てヤツでしょうか。   ずっと完成を楽しみにお待ちいただいて、やっと履いたブーツのご感想は・・・、 「もっとタイトなのかと思っていましたが、指はしっかりと動くし、それでいて甲やカカトはしっかりとホールドされていて、いいですねぇ。」 とのこと。 さらに、 「履いてしまうと、靴自体の重さも感じないですね。なんか脱ぎたくないです。」 とおっしゃっていました。 気に入っていただいて、とてもうれしいです。 今回お選びいただいた革は、国産のモノで非常にクオリティが高い革です。 型押しなのにとってもしなやかで、シワもキレイに入っています。 革問屋さんの担当営業さんが、「とっても良いのが入っているよ。」と勧めてくださったのを思い出します。   これからたくさん履き込んでいただくと、もっと足にフィットしてきて、もっと快適に履けるようになりますよ。 このような色のブーツでしたら、DUさんのようにクロップドパンツに合わせて履いていただくのも良いですね。 そういえばDUさん、このブーツに合わせるためにオリーブ色のパンツが欲しいとおっしゃっていました。 靴優先のファッションもとっても素敵です。 今日はありがとうございました。   靴のスペック デザイン: ギブソンブーツ レザー: キップ ソール: リッヂウェイソール ラスト: マイサイズラスト(SRE+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定、残りわずか)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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これまでにたくさんのご注文をいただいていて、もうすでに完成している靴もあります。 足数限定の#SRFオックスフォード。 もっとシャープなフォルムはの靴が欲しいというご意見をいただきまして、新たに製作しましたラストです。 とってもスペシャルな靴にしたいと思い、特別の革を用意し、見えない部分にも少々手を入れて製作致します。 入荷した革の数量の関係で16足の限定とさせていただきまして、ご予約もたくさんいただいており、もうすぐ完売となります。 締め切りも6月末なので、タイミングもちょうど良いかもしれませんね。 ちなみに、今すぐ注文はできないけれど、少し先にでもこのオックスフォードが欲しいという方、ご相談ください。 実物はさらにもっときれいなラストですから、たくさんの方に履いていただきたいと思っております。 このラストとオックスフォードの組み合わせは、なかなかマッチしていると思います。 ご興味のある方、ぜひ実物をご覧になってください。   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定、残りわずか)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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妻籠宿

昨日は名古屋や一宮周辺で観光をしたりリサーチをしたりして岐阜に宿泊し、今朝向こうを出発して帰路につきました。 帰る途中に立ち寄りたいところはたくさんありましたが、あまり遅くなるわけにもいかず、さらにお天気も下り坂でしたので、今回はほんのいくつかに絞りました。   最初に立ち寄ったのは、岐阜県多治見市に本社を置き、甲信東海北陸近畿地区に展開している地元スーパーの「バロー」です。 バローは、昨年も土岐店に立ち寄りましたが、どの店舗もなかなか充実しています。 以前にも書きましたが、私は出張などでどこかに行くと、その町のスーパーマーケットを訪れるのが大好きで、スーパーマーケットでその土地の文化を感じ取って楽しんでいます。 今日はバローでは、名古屋の代名詞ともなっている赤みそを購入しました。 宿のお味噌汁がおいしかったので、ぜひ帰ってからも食べたいと思いまして・・・。 行ったときじゃないと、こういう地方のモノって買えませんから。   次に向かったのが、中山道の宿場町「妻籠宿」です。 当初の予定では、奈良井宿に行くつもりでしたが、お天気が怪しかったので早く行ける妻籠宿になりました。 駐車場が何か所かあって、ちゃんと整備されています。 駐車場は、とても分かりやすく入りやすいので、観光地としては非常に利便性に優れています。 駐車場から長い距離を歩いて移動するとなると、ちょっとでもお天気が良くない時などは、もしかしたら敬遠してしまうことだって考えられます。 なので、駐車場ってとっても重要な要素だと思っています。 駐車場からは、この橋を渡って行きます。 妻籠宿は、江戸時代に整備された五街道のうちのひとつ、中山道の42番目の宿場で、現在の長野県木曽郡南木曽町にあるそうです。 こうしてみてみると、それっぽい雰囲気を狙って最近作られた建物と違って、リアルに300年以上経っている建物が並んでいることに、歴史の重みを感じます。 たぶん、所有者の方々はもっと最新の建物に建て替えたいと思っているでししょうけれど、市域の決まりで建て替えられないのではないかと思います。 歴史を維持するのって、とっても大変ですよね。 採ってきた写真を何枚かアップしましたが、道路を除くとほぼ当時の雰囲気をそのままに残していて、それらの建物を使って今でも宿屋をやっていたりお土産屋やご飯屋、または甘味屋などを営んでいます。 外国からの観光客の方もたくさんいらっしゃって、おそらく海外でも日本の観光地としてガイドブックなどで紹介されているのだろうと思いました。   こうして実際に行ってほぼ昔のままの街を見て、その当時に思いを馳せるのもなかなか楽しいです。 昔は、今のように情報がすぐに伝わることはなかったわけですから、その土地の文化が育まれ、そんなに遠くないところでも全く違う文化だったりすることだってあったと思います。 そう考えると、なんでもスピードの時代になって、何となくみんな横並びになってしまったことが寂しいような気もします。 昔の文化を垣間見て、良いところもそうでないところも感じられますが、私個人的には方言やその土地の文化など、その土地固有のモノはずっと残ってほしいと思っています。   ちなみに、お昼ごはんは妻籠宿のあるお店でうどんを食べましたが、うどんに関しては食べ慣れているということもあって加須のほうがおいしいと思いました(個人的な感想です)。   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定、残りわずか)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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リテイルビル

今日は、ちょっと用事があって愛知県内のあちらこちらを訪れました。 まず初めに行ったのが、小牧市にあるあの「しるこサンド」で有名な松永製菓の直売店。 しるこサンド、ご存知ない方のために簡単に説明すると、 あんこをビスケットで挟んだ駄菓子チックなお菓子です。 あまり首都圏では入手しずらいので、来たついでに工場のすぐそばにある直売店に立ち寄って購入。 ちなみに、この直売店は松永製菓が運営しているボーリング場の敷地内にあります。   その後、名古屋三越栄店へ。 こちらでは、「世界と日本のフェアトレード」というイベントを開催中です。 フェアトレードとは、発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組みだそうです。 この三越のイベントでも、世界中で生産された商品がたくさん販売されていました。 もちろん日本国内で生産されたものもあります。 じつは私はこのイベントをフリーアナウンサーのあまやゆかさんのSNSを通じて知りました。 あまやさんご自身もオーガニックコットンの木綿着物のブランド「るるん」代表として店頭に立っていらっしゃったので、お忙しいところをちょっとだけお話を伺いました。 るるんは、オーガニックコットンの着物、つまり木綿の着物を扱っているブランドなのですが、なぜあまやさんは木綿を選ばれたのかをうかがったところ、 「木綿はカジュアルじゃないですか。Tシャツやジーパンみたいに。」 とのこと。 つまり、着物もそんな堅苦しく着るのではなく、もっと身近なものとして着ましょうよということなのでしょう。 普段、着物ってあまり着慣れないですし、特に男性は一年のうちで一度も着物を着ない年が普通にあってもおかしくない時代です。 でも、せっかく日本の衣類として着物があるわけですし、それこそ普段に着ることができるようなものがあるのであれば、今日は着物を着て出かけてみようということだってアリなわけです。 イベントの会場には、コーヒーのお店やせっけんのお店、そのほか食料品以外のモノを扱っているお店もあって、お客さんも多くとても賑やかな雰囲気でしたが、その中でも「るるん」は特別の迫力を感じました。 そして、こちらはオーガニックコットンの帯だそうです。 コットンは、本当に身近な素材であるはずなのに、るるんのコットンはとっても上品な雰囲気がありました。 ちなみに、あまやさんは以前にJ-WAVEのニュースルームにいらっしゃったことがあって、その頃にツイッターだったかFacebookだったか何かで一度だけ質問をさせていただいたことがありまして、その回答がとっても端的でびっくりしたのがきっかけで、興味を持ってブログなどを拝見しています。 J-WAVEのニュースルームの頃から、すでに木綿の着物に関してブランドを立ち上げるなどをされていて、単にアナウンサーではないビジネスパーソンぶりに興味津々でした。 念願かなって今日初めて実際にお会いして、本当に素晴らしい方でした。 一言でいえば、賢くて人に好かれるタイプの方です(二言になってしまいました)。 そんなあまやさんのお人柄が、るるんの商品にも出ていらっしゃるように思います。   今日はこれでもう大満足なのに、まだ時間があったので次に行きました。 イオンモール名古屋茶屋で開催されているあの展覧会です。 全く土地勘がない中、地下鉄に乗って、バスに乗り換えてやっと到着。 まだ比較的新しいイオンモールだそうです。 そして私の目的は・・・、 ラーメンズの片桐仁さんの作品展です。 ラーメンズは、私から見ればインテリジェントでマニアック。 何にしても中途半端感がなく、完成度が高いのが魅力です。 片桐仁さんは、我が家ではみんなが大好きです。 かつては、「macです、パソコンです。」のCMや、 今でも時々DVDを見て大笑いしている「根津サンセットカフェ」、 そのほかにも、とにかくジャックブラックと片桐仁さんはもう最高です。 写真を撮って良い作品がいくつかありましたので、アップします。 入場料500円、たぶんそんなに混んでいないだろうと思って行ったら、まさかの大混雑。 そして、ここにアップした作品たちはほんの一部で、この何倍もの作品が展示されていました。 どれもかなりマニアックです。 見ているだけで疲れ果てました。   次に向かったのは、私の仕事にもちょっとだけ関係する場所です。 旧尾西繊維協会ビルで、今はリテイルビルとして生まれ変わっています。 数年前に取り壊しの危機にあったそうですが。難を逃れて今もしっかりと健在です。 とっても素敵なビルだと思いませんか? このビルを知って、何かの方法でここで仕事ができないかと思い、まず実物を見て、そして管理されている方にお話を伺って、それから企画を練ってみようじゃないかということでやってきました。 代表の稀温さんに建物の中を案内していただきつつ、私が今やっている仕事のことや今考えていることなどをお伝えしました。 「あなたみたいな方に借りていただきたいですよ。」 なんておっしゃっていただいて、私は何とか形にしたいと思っております。 私が考えている企画でこの建物をお借りするのはほんの数日間なのですが、それでもこの建物の魅力を十分に感じられそうです。 建物の中は、ほぼ昔の儘の雰囲気です。 そして、1階の店舗ではこんな生地も販売されていました。 神戸のSUNさん、こんな生地好きだろうなぁ・・・。   このあと、フラ~っとローカル線に乗って知らない駅で降りてみました。 何もなかったので、すぐに戻りました。   今日はこんな感じで、とても充実した1日でした。 このあと、ちょっとだけ時間が余ったので、おそらく地元のスーパーであろう「カネスエ」に行って、いろいろとリサーチしてきました。 帰りには、もし時間があったら名古屋のお味噌を買って帰りたいなぁ・・・と思っています。   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定、残りわずか)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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チャッカブーツ

だし縫いが終わったところです。 だし縫いとは、ウェルトとソールを縫う工程のことです。 なぜこの工程のみ外注さんにお願いするのかということに関しては、先日ざっと書きましたが、なぜこの工程においては機械を使うのかと言いますと、 私が思うにだし縫いは手縫いでも機械縫いでも道具としての完成度は変わらない、もしくは機械縫いの方がしっかりと締めることができますし、ピッチもそろっていて丈夫かもしれません。 仮に出来上がりが同じなのであれば、作業時間の圧倒的に短い機械縫い(片足につき1分ほど)の方が、片足1時間くらいかかる手縫いよりも合理的であるという考えなのです。 シューリパブリックの靴は、道具としての価値を追求しているので、装飾や付加価値の優先順位はうしろの方になります。   だし縫いが終わったら、ヒールを取り付けます。 今回は、リッヂウェイソール仕様ですのでヒールもリッヂウェイです。 ヒールの大きさは、取り付けた後にトリミングで削ることを考えてちょっとだけ大きめです。 シューリパブリックでは、積み上げの素材はドイツ製のレザーボードを使います。 革の方が高級だとか見栄えが良いとか、まぁ見た目を考えると良いのかもしれませんが、履き心地、特に接地した時の感覚はレザーボードの方が優れていると思います。 このレザーボード、なかなか作業性が良くないのですが、ここは履き心地を追求した上でのこだわりとして使っています。   ヒールを取り付け、トリミングをし、コバを整えてコバにインクを塗ります。 また、ヒールをしっかりと固定するために、靴の内側からマシンネイルというストッパーのついた23ミリのクギを10本ほど打ちます。 そして、アッパーの仕上げをし、靴ひもを通して完成です。   仕上がった雰囲気は、なかなかの仕上がりでした。 今年は、何となくですがチャッカブーツの気分なので、チャッカブーツ押しです。 チャッカブーツは、ブーツですからしっかりとしたホールドを得ることができますし、脱ぎ履きは非常に楽ですし、それに何と言っても見た目の雰囲気が軽快であるところが素晴らしいのです。 今回製作したチャッカブーツは、Lストームのウェルト、セミダブル仕様+リッヂウェイソール仕様という、なかなかカジュアルテイストなものでした。 使用した革も、なかなか面白味のある革です。 このように、同じチャッカブーツでも、その仕様によって全く違った雰囲気の靴になります。   お仕事用にチャッカブーツやギブソンブーツなどををお持ちの方も、お休みの日用のチャッカブーツを1足用意していただくと、これがなかなか使い勝手が良いのではないかと思います。   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定、残りわずか)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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東京レザーフェア

今日と明日の2日間、浅草の都立産業貿易センター台東館にて、第94回東京レザーフェアが開催されています。 靴の業界に入って、会社勤めをしていたころは、上司から・・・ 「行って勉強してきなさい。」 と言われ、しぶしぶ行っていました。 しぶしぶだったのが徐々に足が遠のき、何年間かは行かない時期がありましたが、独立してからは情報源として、もしくは交流の場として足を運ぶようにしています。   今回は、春夏物をメインとした商品が展示されています。 春夏物は、主に女性ものの靴の素材が多いので、私としては収穫は少なめなのですが、普段からお世話になっている革問屋さんも出展しているので、ご挨拶をして近況を伺ってと、ここいわゆる情報交換をしてきました。 全体をざっと見たところでは、シュリンクや型押しの革が目につきました。 また、ワークブーツに使うようなアメリカ製の厚い革を出品している革問屋さんが以前に比べると多くなったように感じました。 色的には、深いグリーンや鮮やかなブルーが多かったように思います。 そんな話を、革問屋さんのいつもお世話になっている担当営業さんにしたところ、 いわゆるビジネスシューズなどに使うキレイなカーフやキップは、生地の不足で作れなくなってきているという状況もあって、華やかな色のカジュアルテイストのモノを前面に出しているというようなことを言っていました。 確かに、私はビジネスシューズ用キメの細かいキップの革を主に探していたのですが、思ったような革には出会えなかったので、担当営業さんが言うのは間違いではなさそうです。   そうそう、このレザーフェアですが、各出展者は来月上旬に開催予定の個展(各会社のショールームで独自に開催する展示会)にスケジュールを合わせていて、このレザーフェアには新たな革が間に合わないけれど個展には新しい商品を並べるという会社も少なくないようです。 なので、本番は個展の方ということになります。 それでも、ビジネス用の革は難しいかもしれませんね。 そんな、ビジネス靴用の革がなくなるわけがないじゃん・・・と思っていらっしゃる方、確かにビジネス靴用の革はなくなりませんが、良い革は確実に少なくなっていて入手が困難になってきています。 その代わりに、ステアなどの成牛の革を上手に加工して、表面をきれいに仕上げたような革が出てきています。 新しいうちはとってもキレイな革で、キップとの違いをほとんど感じないように思いますが、履きこんだ時のシワの入り方は全く違います。 将来的に購入を検討されている方は、早めのご検討をお勧めします。 この下の方に表示しているような革は、今後はもう入荷しない可能性は十分にあります。 革問屋さんの倉庫での発掘作業を頑張るつもりですが・・・。   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定、残りわずか)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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天切り松闇語り

今日は水曜日で、私たちシューリパブリックの工房はお休みです。 じつは、今週末にちょっと出かける予定があって、結構しっかりとスケジュールができているのですが、もし万が一空き時間ができてしまった時のことを考えて、ちょこっと文庫本を買ってきました。 何年か前に、シンガーのJUJUさんがお勧めしていた浅田次郎さんの「天切り松 闇語り」というシリーズで、1と2はすでに読み終えていて今回は3と4を買ってきました。 そして、すぐ近くに平積みになっていたこちらもちょっと気になって買ってみました。 「思い出のとき 修理します」という、谷瑞恵さんのシリーズで、4巻まで発売しているうちの1巻です。 全く予備知識なしで買ってきまして、今でもまだ読んでいないのでどんな話か全然分からないのですが、いわゆるこのような職業にかかわる小説ってちょっと興味があります。   私は、時々靴の職人に関するコミックや小説を目にすることがあって、そんな時は世の中的に靴の職人はどんな風に見られているのか興味本位で読んでしまうこともたびたび。 実際にはいろいろな靴の職人さんがいて、私もその一人ですが事件は全くと言ってよいほど起こりません。 でも、退屈かと言えば全然そんなことはなく、モノ作りが好きでやっているので楽しい日々ですし、さらに常に楽しいお客様が来てくださっていて、お会いしてお話を伺っているだけで興味津々です。 靴を作ることに関しては、仮に映画化しても全然面白くないでしょうね、同じことの繰り返しですから。 バスケットボールの試合のように場面がコロコロと変わるわけでもなく、時間はゆっくりと進んでいきます。 ですが、やはり靴が少しずつ完成に近づく様子は、少しでも興味がある方には面白いかと思います。 そんな様子の動画を早送りで流したら、きっと楽しいことでしょう。   以前は、出張のたびに文庫本を何冊か買って持って行っていましたが、最近はめっきりそういうことがなくなってしまいました。 スマホを見て情報を収集して、スマホを見てメールをチェックして、スマホを見てFacebookに何かを書き込んで・・・。 本がスマホに代わってしまいました。 別に遠くに行かなくても、本をもって出かけるのって何となくワクワクしますよね。 古典的なアナログ生活をして、感性を養うのも時には良いのでしょうね。   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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チャッカブーツ

昨日に引き続き、サンプルのチャッカブーツの製作状況をお知らせします。 昨日は、ラスティングまで進みまして、何となく靴らしい形が出来上がりました。 次の工程は、ウェルティングです。 ウェルティングとは、ラスティングが終わった靴(ウワ物)にウェルトを縫いつける作業のことです。 それを手作業でおこなうから、ハンドソーンウェルテッドということです。 ちなみに、ハンドソーンウェルテッドやグッドイヤーウェルテッドの靴は、普及品であるセメンテッドの靴と比べてどんなメリットがあるのかというと、 セメンテッドの靴は、ウワ物とソールを直接接着して閑静なのに対し、 ウェルテッドの靴は、ウワ物にウェルトを縫いつけ、そのウェルトにソールを縫いつけるという構造になているため、縫うことで発生する目には見えないきわめてわずかな緩みが履き心地にプラスの影響を及ぼしていると思います。 それに、構造の関係で内部にコルクを敷き詰めていることも硬すぎず柔らかすぎずという履き心地につながっていると思われます。 コルクの件は、のちほど。   ウェルティングは、麻糸の加工から始まります。 ハンドソーンウェルテッドに使う糸は、買ってきた9本よりの麻糸に松脂ベースのワックスを塗り、布でしごいて糸の内部に溶かし込み、仕上げとして表面にビーズワックス(蜜蝋)を塗ります。 さらに、糸の先にはブリストルと呼ばれる針をくくりつけます。 そして、2本針であっちとこっちから締めながら縫っていきます。 この繰り返しで、1周ウェルトを縫います。 今回は、ストーム付きのウェルトを使いました。   平ウェルトはややおとなしく正統派の雰囲気に、Lストームのウェルトはカジュアルな雰囲気に仕上がります。 今回のチャッカブーツは、どう見てもカジュアルな雰囲気ですから、その雰囲気に合わせてLストームです。 ウェルティングが終わったところでは、こんな状態になっています。   その後、シャンクを接着し、補強やコルクのボトムフィラーをセットして、ソールを貼ります。 ウェルテッドの靴の場合、ソールは少し大きめのモノを貼り付けて、余分な部分をトリミングしてコバをキレイに仕上げます。 靴を作る工程では、そんな感じでちょっと大きめのモノを貼り付けてトリミングというケースがとても多いです(そのぶんゴミが出ます)。 個体差が結構生じるので、ピタリというのが結構難しく、ソールを貼り付ける場合においてはちょっとでもソールが小さいようなことがあれば靴として不良品になってしまいますから、大きめのモノを貼り、トリミングをして、ゴミが出るというのは仕方ないことなのです。 このあとは、だし縫いに進みます。   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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チャッカブーツ

前回の「その1」からだいぶ時間が経ってしまいましたが、サンプルの製作はちょこちょこと少しずつ進んでいます。 前回は、クリッキングが終わったところまでだったと思います。   クリッキングが終わったら、ミシンをかけす作業に進むのですが、靴のアッパー(上物の革を縫ったヤツのこと)を縫う前に、革が重なる部分や折り込む部分の厚さを薄く漉くスカイヴィングという作業があります。 専用の機械でやってしまうので、ほんの2~3分くらいの作業です。 そしてミシンに進みます。 ミシンをかける作業のことを、クロージングと言います。 ちなみに、私たちシューリパブリックでは、製作のほぼすべての工程を私が担当します。 一般的には、靴作りは作業ごとに専門の職人さんがいて、いわゆる分業のスタイルになっているのですが、私はせっかく全部できるのでお客様との打ち合わせから始まって、採寸、ラストの調整、パターンの製作、革の裁断、ミシン、その後の作業もほぼすべておこないます。 「ほぼ~」と言っているのは、唯一だし縫いというウェルトとソールを縫う作業に関しては、外注さんにお願いしているためです。 だし縫いの機械があるのだから、これも自分でやってしまえばよいのですけど、月に10足足らずのために機械を調整して何してかにしてというのも効率が良くないので、持って行って私が見ている前で縫っていただいています。   クロージングが終わったところ。 カモノハシのようだと言われました。   アッパーが出来上がったら、インソールの方の作業を進めます。 作業の方法は作り手によって様々ですが、私の場合はちょっと大きめのインソールの革を濡らして乾かして、そしてラストに打ち付けて、そして余分な部分を切り落とします。 その理由は、初めからピタリのサイズに裁断して濡らしてクギで打ち付けるのも良いのですが、インソールの革は濡らすと若干大きさが変わることと、インソールの革自体の厚みがあるため、インソールの断面の角度はラストから自然な流れにしたいので、ラストに打ち付けた後で断面をななめに裁断したり削ったりしています。 ちょっと手間がかかると言えばかかるのですが、意外にも濡れた状態でナイフで切り落とすと、結構簡単に終わったりします。 ナイフでインソールのトリミングをしたところです。 このあと、もう少しコバをキレイにするために、グラインダーでコバの角度を整えます。   そして、インソールの裏側にウェルトをかけるためのリブ(溝)を加工します。   そこまで進んだら、ラスティングです。 靴には、つま先とカカトに芯が入っています。 それぞれ役割があって、つま先の芯はトーパフと言って指先を守るためのモノ、カカトの芯はスティフナーと言ってカカトをしっかりと固定して歩きやすくするためのモノです。 目的が違うので、それぞれの芯の硬さも異なります。 そんな芯を接着剤でセットしてから、ラスティングが始まります。 ラスティングが終わりました。 だれか助手でもいれば、ラスティングの風景などの写真や動画も撮れるのに、私一人なのでこういう時は困ります。   この辺りまで来ると、何となく靴の雰囲気が感じられますね。 つづきもどうぞお楽しみに。   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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チャッカブーツ

今日のお二人目のお客様は、栃木県にお住いのMKさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。   今回完成したのは、レッドブラウンのチャッカブーツです。 すでに10足以上の靴をご注文いただいているのに、意外にも今回の靴が初めてのチャッカブーツです。 ご感想をうかがうと・・・、 「カカトが、とっても柔らかく感じます。」 そうそう、今回のチャッカブーツは、MKさん初のリッヂウェイソール仕様です。 実際に歩いていただくと、リッヂウェイのしっとりとした履き心地がとても上品に感じられたそうです。 「あぁ、チャッカブーツいいですねぇ。これまで履いているギブソンブーツなどとは、また違った履き心地です。もっと早くお願いしておいても良かったかも・・・。」 と、かなりこのチャッカブーツを気に入ってくださいました。 私もここのところよくチャッカブーツを履いているのでわかるのですが、ギブソンブーツと比べるとかなり自由度が増していて、かっちりとしたギブソンブーツとはまた違った魅力があります。 でも、ブーツですので押さえるべきところはしっかりと押さえています。 さらに、3穴で脱ぎ履きがしやすいことや、靴ベラを使わずに履くことができるのもチャッカブーツの特徴です。 また、今回のチャッカブーツは新たに製作した#SREラストで製作していて、そんなところもこれまでのブーツとは違った雰囲気なのかもしれません。 パッと見ても、とっても格好良いチャッカブーツに仕上がっていて、私もこんなチャッカブーツがちょっとほしくなりました。 MKさん、今日はありがとうございました。   靴のスペック デザイン: チャッカブーツ レザー: キップ ソール: リッヂウェイソール ラスト: マイサイズラスト(SRE+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド   ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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