だし縫いが終わったところです。 だし縫いとは、ウェルトとソールを縫う工程のことです。 なぜこの工程のみ外注さんにお願いするのかということに関しては、先日ざっと書きましたが、なぜこの工程においては機械を使うのかと言いますと、 私が思うにだし縫いは手縫いでも機械縫いでも道具としての完成度は変わらない、もしくは機械縫いの方がしっかりと締めることができますし、ピッチもそろっていて丈夫かもしれません。 仮に出来上がりが同じなのであれば、作業時間の圧倒的に短い機械縫い(片足につき1分ほど)の方が、片足1時間くらいかかる手縫いよりも合理的であるという考えなのです。 シューリパブリックの靴は、道具としての価値を追求しているので、装飾や付加価値の優先順位はうしろの方になります。 だし縫いが終わったら、ヒールを取り付けます。 今回は、リッヂウェイソール仕様ですのでヒールもリッヂウェイです。 ヒールの大きさは、取り付けた後にトリミングで削ることを考えてちょっとだけ大きめです。 シューリパブリックでは、積み上げの素材はドイツ製のレザーボードを使います。 革の方が高級だとか見栄えが良いとか、まぁ見た目を考えると良いのかもしれませんが、履き心地、特に接地した時の感覚はレザーボードの方が優れていると思います。 このレザーボード、なかなか作業性が良くないのですが、ここは履き心地を追求した上でのこだわりとして使っています。 ヒールを取り付け、トリミングをし、コバを整えてコバにインクを塗ります。 また、ヒールをしっかりと固定するために、靴の内側からマシンネイルというストッパーのついた23ミリのクギを10本ほど打ちます。 そして、アッパーの仕上げをし、靴ひもを通して完成です。 仕上がった雰囲気は、なかなかの仕上がりでした。 今年は、何となくですがチャッカブーツの気分なので、チャッカブーツ押しです。 チャッカブーツは、ブーツですからしっかりとしたホールドを得ることができますし、脱ぎ履きは非常に楽ですし、それに何と言っても見た目の雰囲気が軽快であるところが素晴らしいのです。 今回製作したチャッカブーツは、Lストームのウェルト、セミダブル仕様+リッヂウェイソール仕様という、なかなかカジュアルテイストなものでした。 使用した革も、なかなか面白味のある革です。 このように、同じチャッカブーツでも、その仕様によって全く違った雰囲気の靴になります。 お仕事用にチャッカブーツやギブソンブーツなどををお持ちの方も、お休みの日用のチャッカブーツを1足用意していただくと、これがなかなか使い勝手が良いのではないかと思います。 ★★★お知らせ★★★ #SRF×オックスフォードは、オーダー受付中です(16足限定、残りわずか)。詳細はこちら。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。
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■ 高山純一 ■ Shoe Republic の代表及びクリエーターとして靴の製作を担当しています。 |
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